超音波法

超音波法はソノペット法とも呼ばれ、超音波を使ってアポクリン汗腺を破壊する手術法です。

 

脇に数ミリの切り込みを入れ、そこに器具を挿入し、超音波を発生させます。超音波で汗腺を破壊しつつ、先端で吸引も行なっていきます。

 

血管や神経には影響がないの?

気になるところは他の大事な器官への影響ですが、超音波は振動数を細かく調整すれば神経や血管には影響が出ません。

 

超音波法がアポクリン汗腺を破壊できるのは、ある程度の硬さがあるからです。超音波の細かい振動を逃がすことができず、粉砕するんですね。

 

ボールを地面に叩きつけても弾力があるので割れませんが、石を地面に叩きつけると割れるようなイメージです。

 

血管や神経はまさにボールのような感じで、弾力があるために振動を逃がすことができます。そのため、影響が出ないんですね。

 

超音波法のメリット・デメリット

メリット

  • 他の汗腺なども破壊できる
  • 脇毛を残すことも可能
  • ダウンタイムが短い
  • 傷跡が小さい
  • 取り残しの可能性が少ない

 

他の汗腺も破壊できる

先程も解説したとおり、汗腺類は硬さがあるため超音波で破壊されます。これはアポクリン汗腺だけでなくエクリン汗腺や皮脂腺も同じですので、多汗症などにも効果を発揮します。

 

脇毛を残せる

これは選択になりますが、脇毛を残すこともできます。超音波の振動数を調節することで、毛根を破壊することもできるため、脱毛したい女性、脇毛を残したい男性のどちらにも対応しています。

 

ダウンタイムが短い

数日間の固定は必要ですが、入院や通院の必要がありません。固定期間が終わったら患者が自分でガーゼを外し、そのまま普段通りの生活に戻ることになります。

 

運動、飲酒、入浴は控えなければなりませんが、シャワーは可能なので、スケジュールを調整する必要もほとんどありません。

 

傷跡がかなり小さい

他の手術と比べても、傷跡はかなり小さいです。切開するのは器具を入れる部分だけですから、数ミリから1センチ程度です。

 

遠目で見てもわからないほどなので、プールや温泉に行けなくて悩んだり、半袖が着られなくなるなどの心配もほぼありません。

 

術中の失敗のリスクも少ないです。皮膚が破れたり、壊死する可能性が少ないので、従来の手術法よりも明らかにリスクは少ないです。

 

取り残しが少ない

ミラドライや電気凝固法などの傷跡が少ない手術法では汗腺を破壊したまま取り除かないため、汗腺が再生するとたちまち臭いが強くなってしまうというデメリットがありました。

 

また、吸引法や剪除法では取り残した部位の汗腺が生きたまま残ってしまうため、術後もワキガ臭がするという声もありました。

 

超音波法では、汗腺の破壊と同時に吸引も行うため、どちらのデメリットも解消する形になっています。万が一取り残してしまっても汗腺は破壊されていますから、臭いが起こる可能性も低いです。

 

デメリット

  • 汗腺の再生
  • 固定が必要
  • ある条件では効果が薄い

 

汗腺の再生

超音波で破壊したとはいえ、やはり汗腺が再生するリスクはあります。直接取り除く手術法(剪除法や直視下剥離法)に比べるとイマイチな結果で終わることもあるので、十分に注意して決断しなければなりません。

 

また、この手術法も医師の腕によるものが大きく、悪質なクリニックだとほとんど汗腺が取りきれないこともあります。聞いた話によると、その日の内から臭ってしまう人もいたそうですから、やはりクリニック選びが肝心です。

 

固定が必要

メリットのところでサラっと書き流しましたが、超音波法は2日前後の固定が必要です。普段通りに生活することはできますが、腕を上げたりするのは難しいので、できるだけ安静に過ごさなければなりません。

 

ある条件では効果が薄い

ワキガに詳しい五味先生によると、超音波法(吸引法)は、副乳があると効果が非常に薄いそうです。

 

⇒ワキガ手術における吸引法(超音波法)による治療の限界と可能性

 

副乳がある場合、吸引法を使っても全く汗腺が取り除かれていないこともあり、全く効果が見られないこともあるようですので、事前に知っておく必要があります。

 

この場合、吸引法や超音波法では意味が無いので、目視で汗腺を取り除くタイプの手術を選ぶのが適切です。