剪除法

剪除法は、切除法のデメリットを最小限に抑えた手術法です。現在のわきが手術のスタンダードがこの剪除法で、切除法に比べると後遺症が少なく、傷跡も小さいです。

 

切除法は皮膚ごと汗腺を切り取ってしまうため、非常に重い後遺症が残りました。それを防ぐために、剪除法では皮膚に切込みを入れ、裏返して目視で汗腺だけを取り除いていきます。

 

皮膚のシワに沿って切り込みを入れるので傷跡が目立ちにくく、引きつりも起こりにくいという特徴があります。手術の流れとしては直視下剥離法に似ていますが、剪除法の方が比較的大雑把に汗腺を取り除くイメージです。

 

剪除法のメリット・デメリット

メリット

  • 保険適用
  • 取り残しが少ない

 

保険適用

剪除法のメリットは保険が適用されるところですね。自由診療の場合、両脇で30万円以上掛かってしまうのが普通なのですが、剪除法の場合は血液検査や術後のケア含め6万円ぐらいで済みます。

 

ただ、クリニックによっては剪除法を使っているにも関わらず保険が適用できないところもあるので、事前にしっかりチェックしておく必要があります。

 

取り残しが少ない

皮膚をめくって目で確認しながら汗腺を取り除いていくので、取り残しが少ないのもメリットの一つです。電気凝固法などの目視しない手術法に比べると、やはり再発の危険性も少ないです。

 

ただ、直視下剥離法(五味法)に比べると大雑把な取り方になるので、人によっては取り残しが多く出てしまうこともあるようです。

 

デメリット

  • 傷跡が残る
  • ダウンタイムが長い
  • 多汗症は治せない

 

傷跡が残る

切除法に比べると傷跡が少なくなったとはいえ、最新の治療法に比べるとやはり傷跡は目立ってしまいます。医師の腕に大きく関わる部分でもあるため、クリニック選びに失敗すると悲惨なことになります。

 

傷跡が残っても臭いが取れればまだ良いほうで、ひどい場合だと余計に臭いが強くなることもあるようです。

 

また、傷跡だけでなく黒ずみなどの色素沈着も残りやすいです。

 

ダウンタイムが長い

最近は、術後の入院が必要ない手術法がたくさんあります。超音波やミラドライ、電気凝固法など、治療を受けてすぐに普段通りの生活に戻れることも珍しくありません。

 

しかし剪除法は、術後1週間程度のダウンタイムがあります。脇にガーゼを当てて固定し、数日後抜糸します。また、抜歯後も消毒などのケアが必要になるため、どうしても手間がかかってしまいます。

 

病院によっては入院が必要になるケースもありますが、当然入院費がかかってしまうので、せっかく安く手術できても台無しになってしまいますね。

 

また、帰宅後は痛みや引っ張られる感じが残ります。痛み止めを飲んでも効かないこともあり、寝られない人もいるようです。痛みは3日間ぐらい続くので、長期的な休みをとってしっかり療養するのが望ましいです。

 

多汗症は治せない

剪除法はアポクリン汗腺を取り除くことはできますが、エクリン汗腺を取り除くことはできません。

 

アポクリン汗腺はエクリン汗腺に比べると深い位置にあるので、皮膚を切り取る際はアポクリン汗腺に合わせた位置で皮膚をめくります。

 

エクリン汗腺を取り除く場合、皮膚を薄くしなければならないので、皮膚がちぎれてしまったり、穴が開いてしまう原因になり、非常に危険です。

 

直視下剥離法の場合は丁寧にひとつひとつアポクリン汗腺を取り除くのでエクリン汗腺にも対応できます。しかし、剪除法はある程度まとめてアポクリン汗腺を取り除くため、エクリン汗腺を取り除くことにリスクがあるんです。