脱毛エステでワキガは治るのか

脱毛エステでワキガ治療を受けることができる場合があります。エステでは医療行為が行えないので、メスを使ったような治療は行いません。

 

エステで行うワキガ治療は、元々脱毛に使っていた方法をワキガ治療用に応用したものです。

 

ワキガの原因であるアポクリン汗腺は毛穴と繋がっているため、電気を通して毛根を破壊する脱毛法を使えば、一緒にアポクリン汗腺も破壊できるのではないか、というのがこの理学療法です。

 

  • 電気凝固法
  • 電気分解法
  • インフォレーゼ

 

この3つが主な治療法になります。

 

電気凝固法

電気凝固法は、毛穴に針を指し、電気を流して毛穴を熱凝固させる脱毛法です。毛根から少し離れた部分から電流を流すので、熱凝固がうまくいかないこともあります。

 

もちろんこの方法は脱毛法として考案されたものなので、脇毛の永久脱毛も一緒に行うことになります。

 

最近の電気凝固法は昔に比べ効果的になっています。昔は毛根まで針が届かなかったため、熱凝固が不十分でアポクリン汗腺が再生してしまったり、臭いが全く減らないなどの失敗が多かったのですが、電気を通す針の改良によって深くまで電流を通すことができるようになっています。

 

ワキガ治療の第一人者である五味先生の著書「デオドラント革命」に、電気凝固を行なった後のアポクリン汗腺について書かれています。

 

私の経験でも、まず小林式絶縁針で電気凝固した後に、直視下剥離法の手術を行って摘出したアポクリン汗腺の組織を見ると、正常組織とは著しく変質していることが確認されます。この電気凝固法を行うだけでも、ある程度のアポクリン腺破壊効果があることがわかります。

 

電気凝固この後にアポクリン汗腺を確認すると、明らかに変質しているそうです。

 

電気凝固法にはA法とB法があり、それぞれメリットデメリットがあります。今説明したのがA法で、脇毛1本1本に針を挿しこむものです。続いてB法についてです。

 

B法

A法は毛穴ひとつひとつに針を挿入しましたが、B法は毛穴に挿しこむのではなく、脇の端から端にかけて針を挿入し、複数のアポクリン汗腺をまとめて凝固する方法です。

 

例えが悪いかもしれませんが、焼き鳥のようなイメージです。肌と平行に針を挿すので時間がかかりませんし、アポクリン汗腺を直接刺激するのでより効果的にワキガ臭を減らすことができます。

 

A法とB法の大きな違いは脱毛の有無です。A法は毛根から熱凝固を行うので脱毛も一緒に行われるのですが、B法はアポクリン汗腺を直接凝固させるので脱毛されません。

 

脱毛も一緒にやりたい女性はA法、脱毛したくない男性はB法がおすすめです。ただ、脱毛エステでは麻酔が使えないため、B法は取り扱っていません。B方は脱毛を行わないので、ワキガ専門の病院で治療を受けることになります。

 

電気分解法

電気凝固法のA法と同じく、毛穴ひとつひとつに針を入れ、電流で汗腺を破壊していくのが電気分解法です。

 

電気脱毛と呼ばれる最も一般的な方法で、レーザー脱毛が主流化する前はこの脱毛法が主流でした。しかし、最近はレーザー脱毛が非常に安価でリスクも少ないため、電気脱毛の数は減っているようです。

 

凝固法も分解法も結果はほとんど同じですが、過程が違います。どちらを行うか?というのはクリニックによって異なりますが、脱毛の場合は電気分解法を行なっているところのほうが多いようです。

 

脱毛エステごとに呼び名が変わるので、必ずしも「電気分解法」という名前で呼ばれているわけではありません。

 

インフォレーゼ

インフォレーゼはホルマリン溶液に浸したガーゼを電極に巻いて、脇に当てて電流を流す方法です。これはワキガに効果があるとされていますが、本来は多汗症を対策として使われていました。

 

針を刺さないので痛みも少なく、傷も残らないので画期的な方法だと思われがちですが、効果の持続時間が非常に短く、1週間〜2週間で元に戻ってしまうため、一時しのぎにしかなりません。

 

アポクリン汗腺に直接刺激を与えるわけではないので、すぐに汗腺の出口が再生してしまうんですね。多汗症にも効果があるようですが、同じように数日で元に戻ってしまうそうです。

 

完全にワキガ臭が消えるわけではない

紹介した3つの治療法は、どれも100%ワキガを治せるわけではありません。電気凝固法や分解法にしても、必ず破壊しきれなかった汗腺は出てしまいますし、熱凝固や分解が足りないと徐々に元に戻ってしまいます。

 

クリニックで行うワキガ治療は、「ある程度臭わなくなるまで減らせればいい」「デオドラントを少し塗るだけで臭いが気にならなくなるまで弱くなればいい」というように、人並みの体臭まで減らすだけでいい人に向いています。

 

「デオドラントなんか使いたくない」「ワキガを完全に消してほしい」という人は、やはりメスを使ってアポクリン汗腺を直接取り除く手術を行うしかありません。ただ、その場合傷跡が残ってしまうので、どちらを優先するか?というところが重要だと思います。

 

電気凝固法や分解法は多汗症やスソワキガにも効果がある

インフォレーゼは別として、電気凝固法や分解法は多汗症にも効果があると言われています。汗を1滴もかかなくなるというわけではなく、いつもよりも汗の量が減ったと感じる人が多いようです。

 

電気分解法や凝固法は1度で完全に終わらせるのが難しいため、何度かに分けて治療を行うのが一般的です。回数を重ねる毎に、徐々に効果を実感するケースが多いです。

 

また、スソワキガの治療にも使えます。デリケートな部分なので、メスで傷つけたくないという人や、怖いという人におすすめです。ただ、脱毛も兼ねてしまうため、陰毛がなくなってしまうのがデメリットです。

 

毛を残したいときはB法での治療を行っているクリニックを探すなどして、柔軟に対応していきましょう。

 

エステと病院の違い

今回紹介したワキガ治療法はエステでも行われている方法ですが、同じ方法を病院でも受けることが可能です。

 

私個人としては、病院で治療を受けるほうが良いと思います。

 

麻酔

上記の文中でちょろっと書きましたが、エステは麻酔を使うことができません。そのため、針を毛根に挿入するときも麻酔なしです。普通に考えれば分かると思いますが、激痛です。

 

病院なら麻酔をしてくれるので痛みもありませんし、安心して治療を受けることができます。

 

脇の下には片方だけで約800本の毛が生えていると言われています。両手合わせて1600本です。これを麻酔無しで耐えるのは物凄く辛いですよね。

 

実際、あまりの痛みに耐えられず、途中で治療をやめてしまう人も多いそうです。そうならないためにも、麻酔が使える病院で治療を受けるほうがいいと思います。

 

効果の違い

脱毛エステと病院では、ワキガ臭の減り方に大きな違いがあります。エステで電気脱毛を行なっても臭いが全く変化しないことがあるのですが、これはアポクリン汗腺を破壊するほどのパワーが無いからです。

 

脱毛を行うだけなら、アポクリン汗腺を破壊するほどの通電量は必要ないんですね。そのため、エステで電気脱毛を受けても、ワキガ臭にはほとんど変化がないんです。

 

ですから、確実にワキガ臭を減らしたいという人は、しっかりとしたワキガ専門のクリニックで治療をしてもらうようにしましょう。